どうもこんにちは!まろんです!
今日はCarScannerのCSVログを漁っていて気づいた、ちょっと地味だけど気になる話をします!子どもたちの送迎で信号待ちしている間、暇つぶしにスマホでCSVを開いて眺めていたんですが…「PID」の列に、ダッシュボードでは見たこともない名前がずらずら並んでいるんですよね。数えてみたら462種類。え、そんなにあったの!?と自分でも驚きました。
3年分の燃費データを分析した記事でも使ったログですが、あのときは「使えるPIDだけ」を黙って選んで使っていました。今回はその裏側、つまり「実際どのPIDが生きていて、どれが死んでいるのか」を正直に数えてみることにします!「CarScanner PID 一覧」で検索して、車種ごとの実例を探している方の参考になればと思います。
今回対象にしたログとやり方(先に注意点を)
集計したのは2023年3月11日〜7月4日の121本のCSVログ(合計26,448,473行)です。1ファイル=1トリップとして、PID列に出てきた名前をそのまま数えました。ユニークなPID名は462種類。「生きている」の基準は単純で、そのPIDが何本のファイルに登場したか(file_count)をパーセンテージで見ています。
先に注意点を2つ書いておきます。うちには2026年分の98本のログもあります(前回の燃費記事で使いました)が、今回のPID集計は2023年の121本だけが対象です。2026年分は含めていません。もし2026年のログでPID構成が変わっていたら、この記事の数字とはズレる可能性があります(未確認)。
もう1つ、これはうちの1台・このOBDLink MX+・このCarScannerのバージョンでの結果です。同じi-DCDのフリードでも、年式やグレード、ECUのソフトウェアバージョンが違えば対応PIDが変わる可能性は十分あります。あくまで「うちの場合はこうだった」という1サンプルとして読んでください。
結果①:ほぼ毎回出てくる「主力級」PID、29種類
まず良い話から。462種類のうち、100本以上(82.6%以上)のファイルに登場したPIDは29種類でした。これが実質の「主力メンバー」です。
このうち121本すべて(100%)に登場したのは20種類。
| PID名 | 単位 |
|---|---|
| 自動車速度 | km/h |
| 走行した距離 | km |
| 走行した距離(合計) | km |
| 使用した燃料量 | L |
| 使用した燃料量(合計) | L |
| 平均速度 | km/h |
| 平均燃料消費量(リットル/100キロ) | km/L |
| 平均燃料消費量(リットル/100キロ)(合計) | km/L |
| 瞬時燃料消費量(リットル/100キロ) | km/L |
| 瞬時燃料消費量(リットル/時) | L/h |
| 瞬時エンジン出力(燃費) | kW |
| Power from MAF | kW |
| 空気流量センサー(A) | g/sec |
| スロットル位置 | % |
| 加速 | g |
| 燃料節減器 | ー |
| 燃料費 / 燃料費(合計) | 円 |
| 酸素センサー1(ワイドバンド)電圧 | V |
| 酸素センサー1(ワイドバンド)空燃比調整 | ー |
速度・距離・燃料まわりが軒並み100%なのは納得なんですが、正直「酸素センサーの電圧まで毎回きっちり取れてたんだ」というのは自分でも意外でした!
続いて99.174%(120/121本)で登場したのが7種類。ここからはハイブリッド機構らしい顔ぶれです。
- ハイブリッドバッテリー残量(%)
- ハイブリッド/EVバッテリーシステムの電圧(V)
- ハイブリッド/EVバッテリーシステムの電流(A)
- HV EV Battery Power(kW)
- EV Instant Energy Consumption(km/kWh)
- EV Instant Energy Consumption [kWh/100km]
- エンジン回転数(rpm)
エンジン回転数を含むこの7種は、そろって1本だけ抜けているんですよね。おそらくたまたま接続が不安定だったトリップが1本あったんだろうと思っていますが、原因の特定まではしていません。
あれ?と思ったのは「エンジン回転数」が2種類あったこと
ここでちょっとした発見が。「エンジン回転数」は120/121本(99.174%)で出ていたのに、なぜか「エンジン回転数 x1000」という別名のPIDが同時に存在していて、こちらは106/121本(87.603%)止まりでした。同じ値のはずなのに、片方だけ14本ぶん記録が抜けている…。同じ値を指すはずのPIDで挙動が違うなんて、地味にややこしいなと思いました!CarScannerがrpmの生値と、表示用にx1000した値を別PIDとして扱っていて、その2つの記録タイミングがズレることがある、ということなのかもしれません(未確認・推測です)。
もう1つ、平均燃料消費量の「10 sec」バリアントは119/121本(98.347%)で、ほぼ主力級と言っていい水準でした。
結果②:たまにしか出てこない「レア枠」PID、37種類
ここからが本題っぽくなってきます。100本未満だけど2本以上には出ている、いわば「不安定なレア枠」が37種類ありました。
GPS系3種:なぜか後半の期間からしか出てこない
平均速度(GPS)・速度(GPS)・高度(GPS)の3つは、いずれも20/121本(16.529%)。ただこれ、ファイルを見ると初出が2023年6月17日、最後が7月4日なんです。つまり3〜5月の記録には1件も出てきません。たぶん記録期間の途中で、ダッシュボードにGPS系のセンサーを追加した設定変更があったんだと思うんですが、正直いつ・なぜ追加したかまでは覚えていません…!ログの日付だけがそれを物語っている状態です。
冷却水温度:不安定ながら3か月にわたって生きていた
冷却水温度は8/121本(6.612%)。少ないながらも初出3月11日・最終6月17日と、期間全体に散らばって出ています。以前の「ワースト燃費トリップ」の記事でも、このPIDの少なさが原因の特定を阻んだ、という話を書きました。あのときも書きましたが、20サンプル以上まとまって取れているのは3本だけで、暖機時間をきちんと計算できたのは実質1本(53℃から80℃まで1,484.077秒=約24分44秒)だけです。8本しか記録がない中で、その1本だけでも暖機の様子を丸ごと追えていたのは、地味に嬉しい発見でした!

2回だけ出た32種:たぶん「もう一度だけプローブが走った」パターン
32種類は2本のファイルだけに登場していました。中身を見ると、EGRエラー・冷却水温度(A)/(B)・吸気温度B1S1/B1S2・インテークマニホールド圧力・ペダル絶対位置など、いかにも「診断用に一通り聞いてみた」系のPIDばかりです。ファイルの組み合わせを見ると、31種は初回ログ(3/11)と3/15の2本、残り1種は初回と4/1の組み合わせでした。同じようなPIDの塊が日を空けてぴったり2回だけ出てくるの、正直ちょっと不思議な現象だなと思いました!おそらく、初回接続時と、その数日後にもう一度似たようなフルスキャンが走ったんじゃないかと推測しています(公式に確認できた挙動ではありません)。
結果③:1回きりで消えた396種類、その正体
さて、462種類のうち396種類(全体の85.7%)は、たった1本のログにしか登場しませんでした。しかもその1本は全部同じファイル、初回ログの2023年3月11日19時11分です。最初にアダプタを繋いだときに、アプリが対応PIDを総当たりでチェックしにいった「フルスキャン」的な動きだったんだろうと思っています(CarScanner公式サイトにこの挙動を直接説明したページは見当たりませんでした・推測です)。
正直「462種類も対応してるアプリすごい!」と最初は思ったんですが、蓋を開けたら8割以上がこの1回きり組でした。期待していたほど”使えるPIDの宝庫”ではなかった、というのが今回のいちばんの答え合わせです。
中身を見ると、さらに面白いことが分かりました。396種類のうち250種類は、数値の範囲がきれいに「最小0・最大100」という、いかにも規格上の初期値・仮の範囲っぽいパターンだったんです。残り146種類は範囲がバラバラでしたが、よく見ると規格上ありえないような数字が混ざっています。
| PID名 | 単位 | 記録された範囲 |
|---|---|---|
| ターボチャージャーA RPM | rpm | 13〜65,853 |
| NOxセンサー濃度バンク1センサー1 | ppm | 173〜65,983 |
| DPFバンク1入口温度センサー | ℃ | -23〜6,499 |
| Alternative Fuel Rail Pressure | kPa | 0〜100 |
うちのFREED HYBRID(GB7)はディーゼルでもターボでもありません。DPF(排ガス浄化装置)もターボチャージャーも積んでいないので、この数字は実際のセンサー値ではなく、規格が定めた「表示できる値の上限・下限」をそのまま返してきただけだと思われます。つまり「死んでいる」というより「そもそも積んでいない装備のPID」というのが正体でした。
ちなみに変速段(ギア)に関係する「トランスミッションの実際のギアステータス」「トランスミッション実ギア比」も、今回の2023年ログでは1回きりの登場でした。以前の記事でギア段別の分析をしていますが、あちらは別の期間・別の設定によるデータで、今回の集計対象には含まれていません。
なぜここまで差が出るのか:規格の話を少しだけ
なぜ462種類も一気に聞きにいくかというと、OBD-IIの標準診断規格SAE J1979が、車種を問わず共通の「Mode $01」PIDセットを定めているからです(1991年12月初版、2026年08月08日確認時点の最新版はJ1979_202505・2025年5月23日リアファーム)。アプリ側はこの標準セットを車種に関わらず一律で聞きにいき、車が実際に積んでいる装備の分だけ本物の値が返ってくる、積んでいなければ規格上のダミー値やエラーが返ってくる、という仕組みのようです。
カスタムPIDという抜け道もあるらしい
CarScanner公式サイトによると、標準セットに無い値でも「カスタムセンサー(カスタムPID)」機能で追加できるそうです。Settings→Sensors→「+」→New PIDから、Command(Mode+PID。例: 010CでエンジンRPM)とFormula(バイト位置A・B・C…で指定する計算式)を自分で入力する仕組みとのこと(CarScanner公式のカスタムPIDガイド、2026年08月08日確認)。
ホンダ車にはメーカー独自の拡張診断(Mode 22などと呼ばれる領域)があるらしいのですが、その具体的なPIDコードを公開しているホンダ公式・規格団体の資料は、今回の調査では見つけられませんでした。今回は試していませんが、気になる方はこのカスタムPID機能から自分で探ってみる余地はありそうです!
この記事の数字が、そのままは当てにならない人
正直に線を引いておきます。
- 他の年式・グレードのフリードに乗っている方:同じi-DCDでも、ECUのソフトウェアバージョンや年式で対応PIDが変わっている可能性があります
- 他の車種・他メーカーの方:今回の「1回きり組」の多くはディーゼル・ターボ関連でした。ディーゼル車やターボ車では逆にこちらが常時生きているPIDになるはずです
- 2026年時点の最新状況を知りたい方:この集計は2023年3〜7月の121本だけが対象です。うちには2026年分のログもありますが、今回のPID集計には含めていません(未確認)
- メーカー独自PID(Mode 22)のコードを探している方:今回はカスタムPID機能の存在を紹介しただけで、具体的なコードの発掘までは行っていません
うちが使っているOBD機材
このCSVログは、OBD2ポート(運転席足元の診断用コネクタ)に挿すBluetoothアダプタと、CarScannerアプリの組み合わせで取っています。うちが使っているのはOBDLink MX+です。
OBDLink MX+(Bluetooth OBD2アダプタ)
Amazonで見る念のため書いておきますが、OBD2ポートに機器を挿すこと自体は多くの車で想定された使い方であるものの、車両や機器の組み合わせによっては不具合の原因になることもあるようです。取り付け・使用はあくまで自己責任で、ディーラーやメーカーの保証がどう扱われるかも事前に確認しておくと安心だと思います。
よくある質問(FAQ)
Q1. CarScannerで「No data」「Not supported」と出るPIDは壊れているんですか?
今回の集計で見た限り、多くはディーゼルのDPFやターボなど、そもそも車に積んでいない装備向けの標準PIDでした。壊れているというより「積んでいない装備を聞いている」パターンが多そうです。ただしこの挙動を直接説明した公式FAQは見当たらず、あくまで推測です。
Q2. 全部のPIDを一度に確認する方法はありますか?
CarScanner公式には「カスタムセンサー(カスタムPID)」機能があり、Settings→Sensors→「+」→New PIDから、CommandやFormulaを自分で設定して追加できます(公式サイトより)。ただしメーカー独自PIDのコード一覧は公式に公開されておらず、今回は試していません。
Q3. 他の年式・グレードのフリードでも同じ結果になりますか?
断言はできません。今回はうちの1台・2023年3〜7月の121本の集計です。年式やグレード、ECUのソフトウェアバージョンが違えば、対応PIDが変わる可能性は十分あります。
Q4. 実用上、最低限どのPIDを見ておけば十分ですか?
今回100本以上(82.6%以上)の頻度で出ていた29種類、特に自動車速度・走行した距離・使用した燃料量・エンジン回転数・HVバッテリー電力あたりを中心にすれば、大きく困ることはないと思います。
Q5. OBD2アダプタを挿すこと自体、車に対して安全ですか?
多くの車で想定された使い方ではあるようですが、車両や機器の組み合わせ次第では不具合の原因になり得るようです。取り付け・使用は自己責任で、保証の扱いも事前に確認しておくと安心です。
このログの取り方や下処理は、以前の記事でも詳しく解説しています。


まとめ:462種類のうち、常時使えるのは29種類でした
数字で振り返るとこんな感じです。
- 常時(100本以上・29種類):速度・距離・燃料・エンジン回転数・HVバッテリー電力など、燃費や走行分析で実際に使う顔ぶれ
- たまに(2〜99本・37種類):GPS系・冷却水温度など、不安定ながら生きているPID
- 1回きり(396種類):初回接続時のフルスキャンで出てきただけ。うち250種類は0〜100の仮の範囲、残りもディーゼル・ターボなど非搭載装備の規格上限値だった
462種類という数字だけ見ると賑やかですが、実際に信頼して使えるのは1割にも満たない、というのが今回の答え合わせでした。同じi-DCDでも年式やグレードが違えば結果は変わるはずなので、気になる方はぜひ自分の車でも数えてみてほしいです!
というわけで、CSVを漁っていたら思いがけず地味な発見が多くて、書いていて自分でも「へえ〜」の連続でした!次にログが貯まったら、カスタムPIDの探索もそのうちやってみたいと思っています。では今回はこの程度で〜!

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