どうもこんにちは!まろんです!
今日はフリードHV(GB7)のOBDログを漁っていて、前から気になっていた「デルタSOC」という言葉について調べてみました!
実は少し前に、うちのログのPIDを1個ずつ数えた記事を書いていました。そのとき調べもの用に覗いていたトヨタ系ハイブリッド車のコミュニティ投稿で、「デルタSOC」という言葉をちょくちょく見かけていたんですよね!でもうちはホンダのi-DCD…同じ言葉が自分の車にも通用するのか、ずっと引っかかっていました。
子どもの送り迎えの信号待ちで検索してみると、「デルタSOCとは」を解説する記事はいくつも出てきます。でもどれもプリウスやアクアなどトヨタ車の話ばかりで、フリードでも同じことができるのかはっきり書いてある記事が見当たりませんでした。というわけで今回は、この言葉の出どころそのものから、まじめに調べてみることにしました!
「デルタSOC」ってそもそも何?調べてみたら、まさかの展開でした
まず土台になる「SOC」から確認していきます。こちらは、ちゃんとした定義がありました!
SOC自体はちゃんと定義がありました
トヨタ公式のプリウス取扱説明書には、「先読みSOC制御」の注記として「SOCは駆動用電池残量です。」とはっきり書かれています(トヨタ公式のプリウス取扱説明書より)。
計測器メーカーの東陽テクニカも、公式FAQでSOC(State Of Charge)を充電率・充電状態を表す指標だと説明しています。満充電状態を100%、完全放電状態を0%と定義しているそうです(東陽テクニカの公式FAQより)。劣化度を表すSOH(State Of Health)とは別物ともはっきり区別されていて、ここは業界的にもわりとはっきりした用語みたいです!
でも「デルタSOC」は…公式にはどこにも出てきません
一方の「デルタSOC」は、今回調べた範囲では自動車メーカーやSAE(自動車技術者協会)などの規格団体による公式な定義が1つも見つかりませんでした。
トヨタ系のHV診断アプリ「Dr. Prius/Dr. Hybrid」の公式サイトも確認してみました。対応車種はトヨタ・レクサス車がずらっと並んでいて、例外的にGMのタホーハイブリッドが1車種だけ載っています。ただしHonda車は対応車種になく、「デルタSOC」の用語説明も見当たりませんでした。出典はDr. Prius/Dr. Hybrid公式サイトで、確認日は2026年08月09日です。
正直、ここまで調べて「あ、これ非公式の通称なんだ…」と拍子抜けしました!みんカラなどのユーザーコミュニティや、トヨタ系HV診断アプリの周辺で自然発生的に広まった呼び方、というのが今回の調査での一番近い結論です。この記事のタイトルにも「デルタSOC」と入れていますが、公式用語ではないという前提で読んでいただけると嬉しいです!
OBD2の標準規格に「SOC」という名前のPIDは存在しない
「じゃあOBD2の規格そのものにはどう書いてあるの?」というのが次の疑問でした。
いちばん近いのは「ハイブリッドバッテリー残量」というPID
OBD2ハードウェアメーカーのCSS Electronicsが公開している標準規格(SAE J1979 Mode 01)のPID一覧も確認してみました。ですが「SOC」という名前そのもののPIDはありませんでした(CSS Electronicsの公式PID一覧表より)。
いちばん近いのはPID 0x5B「ハイブリッドバッテリー残量」で、0〜100%の範囲を返す仕様になっています。ただし規格上の名称はあくまで「remaining life(残存量)」で、「SOCと同一だ」とまでは資料に明記されていませんでした。似ているけど、イコールだと言い切る根拠までは無い、という状態です!
Honda公式もSOCという言葉自体を使っていませんでした
念のためHonda公式の「SPORT HYBRID i-DCD」技術解説ページも確認しました。ですがSOCという単語自体が、一度も出てきませんでした(Honda公式のSPORT HYBRID i-DCD技術解説ページより)。ここまで見事に出てこないと、逆に潔いなと思ってしまいました!リチウムイオンバッテリーの役割(回生エネルギーの蓄電・出力密度の高さ)は説明されているものの、充電制御やSOC管理の技術詳細は非公開のようでした。
ちなみに国土交通省公式のOBD検査ページも見てみました。車検のOBD検査はあくまで故障診断コード(DTC)の照会が目的で、バッテリーSOCへの言及は一切ありません(国土交通省公式のOBD検査説明ページより)。日本の法定検査とSOCは、そもそも関係のない話みたいですね!
では、フリードi-DCDで実際にSOC相当の数値は取れるのか?
ここからが本題です。用語の話はいったん置いて、うちの実ログを見てみます。
うちのログには「ハイブリッドバッテリー残量」が確かにありました
うちのFREED HYBRID(GB7)の2023年3〜7月・121本のログを、PIDごとに数えた以前の記事があります。そこで確認したところ、「ハイブリッドバッテリー残量(%)」というPIDが確かに存在していました。記録できていたのは120本、率にして99.174%です。ほぼ毎回きっちり記録できていて、正直「ちゃんと取れてたんだ」と安心しました!
値の範囲も0〜100%と、SOCの定義(満充電100%・完全放電0%)にきれいに合っています。同じ並びには、ハイブリッド/EVバッテリーシステムの電圧・電流、HV EV Battery Powerも同じ99.174%で記録されていました。
| PID名 | ファイル出現率 | 値の範囲 |
|---|---|---|
| ハイブリッドバッテリー残量 | 99.174%(120/121本) | 0〜100% |
| ハイブリッド/EVバッテリーシステムの電圧 | 99.174%(120/121本) | 0〜190.42V |
| ハイブリッド/EVバッテリーシステムの電流 | 99.174%(120/121本) | -131.2〜140.6A |
| HV EV Battery Power | 99.174%(120/121本) | -22.77〜23.69kW |
ただし「デルタSOC」として計算した値は、うちにはありません
ここで正直に書いておきます。「ハイブリッドバッテリー残量(%)」の値自体は取れていますが、これを使って「デルタSOC」という指標を計算した集計は、今回のログにはありません。
デルタSOCは一般に、ある時点のSOCと基準値との差分を見る指標だと理解しています。ただうちの分析ではそこまで踏み込んだ計算をしていないんです。あくまで「取れているPIDの中に、SOCに近い値がある」というところまでが、今回正直に言える範囲です。ここは期待していた方には申し訳ないのですが、正直に書いておきます!
あと2つ、注意点を添えておきます。
- この集計は2023年の121本だけが対象で、2026年分の98本は含んでいません(未確認)
- これはうちの1台・このOBDLink MX+・このCarScannerのバージョンでの結果です。同じi-DCDのフリードでも、年式やECUのソフトウェアバージョンが違えば対応PIDが変わる可能性があります
この記事が役に立たない人
正直に線を引いておきます。
- トヨタ・レクサス車で「デルタSOC」の具体的な数値や見方を知りたい方:この記事はホンダi-DCDが対象で、トヨタ系HV診断アプリの使い方は解説していません
- 「デルタSOC」の公式な計算式を知りたい方:今回の調査では自動車メーカー・規格団体による公式定義そのものが見つかりませんでした
- フリードi-DCDで「デルタSOC」を実際に計算した結果を見たい方:うちのログでは該当PIDの存在確認までで、デルタSOCとしての算出はしていません
- 2026年時点の最新ログでの検証を知りたい方:今回の集計は2023年の121本が対象です(未確認)
OBD2ポートを触るのは自己責任で
最後に、毎回書いていることですが大事な話なので改めて。OBD2ポートに機器を挿すこと自体は多くの車で想定された使い方であるものの、車両や機器の組み合わせによっては不具合の原因になることもあるようです。取り付け・使用はあくまで自己責任で、ディーラーやメーカーの保証がどう扱われるかも事前に確認しておくと安心だと思います。
このCSVログは、OBD2ポート(運転席足元の診断用コネクタ)に挿すBluetoothアダプタと、CarScannerアプリの組み合わせで取っています。うちが使っているのはOBDLink MX+です。
OBDLink MX+(Bluetooth OBD2アダプタ)
Amazonで見るよくある質問(FAQ)
Q1. デルタSOCには公式な定義があるんですか?
今回調べた範囲では、自動車メーカーやSAEなど規格団体による公式な定義は見つかりませんでした。トヨタ系のユーザーコミュニティや診断アプリの周辺で使われている非公式な通称と考えられます。
Q2. フリードi-DCDでSOC(バッテリー残量)自体は見られますか?
うちのCarScannerログには「ハイブリッドバッテリー残量(%)」というPIDが99.174%の頻度で記録されていました。厳密に「SOC」と同一だと保証されたものではありませんが、近い数値としては取得できています。
Q3. SOCとSOHはどう違うんですか?
計測器メーカーの東陽テクニカの公式FAQによると、SOCは充電率(満充電100%・完全放電0%)を表す指標です。SOHはバッテリーの劣化度を表す別の指標だと説明されています。
Q4. Dr. Prius/Dr. HybridアプリはHonda車でも使えますか?
公式サイトの対応車種一覧はトヨタ・レクサス車が中心で(例外的にGM車が1車種)、Honda車は含まれていませんでした(2026年08月09日確認)。
Q5. OBD2アダプタを挿すこと自体、車に対して安全ですか?
多くの車で想定された使い方ではあるようですが、車両や機器の組み合わせ次第では不具合の原因になり得るようです。取り付け・使用は自己責任で、保証の扱いも事前に確認しておくと安心です。
このログの取り方や、フリードの実燃費データについては以前の記事でも詳しく書いています。


まとめ:デルタSOCは非公式用語。でも近い数値はうちのログにありました
3行にまとめます。①「デルタSOC」に自動車メーカー・規格団体による公式定義はありませんでした。②SOC自体はトヨタ公式や計測器メーカーの資料に定義があり、OBD2規格にも近いPID(0x5B)があります。③うちのフリードi-DCDのログにも「ハイブリッドバッテリー残量(%)」というSOCに近いPIDは99.174%の頻度で存在していました。ただしこれをデルタSOCとして計算した値はうちにはありません。
「非公式用語だから使えない」と切り捨てるのも違う気がしていて、コミュニティがこれだけ使っているということは、それだけ知りたい人が多い数値なんだと思います。うちのログにも近い材料は揃っているので、いつか「デルタSOC相当」の計算にも挑戦してみたいですね!
というわけで、用語の出どころを調べるだけのつもりが、思ったよりしっかり掘ることになりました!次にログが貯まったら、今度は実際に計算する側にも挑戦してみたいと思います。では今回はこの程度で〜!

コメント